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  • 執筆者の写真kuroko

モノを作るということ。



3Dプリンターのような最新のテクノロジーを発端にシェアラボ、手作り○○キットのように、世の中はDIYブームが到来し、誰もが気軽にそれなりのモノを作ることができる時代になりました。


実際、自分が使うものは自分で作るという考え方や本物志向の概念を持った人が増えてきている(?)気もします。


ご存知の方も多いかと思いますが、DIYという言葉は、

英語の “Do It Yourself” の各単語の頭文字をとった略語で、


直訳するたと “自分でやれ”


つまり、自分で使うモノ、食べるもの、乗るもの、欲しいものは他人が作った商品ではなく、自分で作ろうよ。ということです。


非常に明快かつ快活な言葉で人生のコンセプトに据えちゃおっかなってくらいです。


個人的には、DIYの良い点の一つとして、使う本人がそのモノを作るので、1の要求に対して、ちょうど1で応えられるという点があると思います。


これは云わば、モノの生産過程における”発注者と受注者が同じ”状況なので、2者間の認識の祖語や意見の対立などは発生のしようがありません。


しかし、僕らが設計しているような”建築”や加工が難しい材料を使った”プロダクト”など、

モノがある程度大きな規模、または複雑さをもつと、自分でやれ、なくなってきます。


今回、第22回目を迎える臼杵竹宵祭りのオブジェデザインをさせて頂くこととなり、私がデザインしたオブジェを設営する為、11月3日、4日で行ってきました。




私はデザイン担当、地元の方が施工担当ですので、殊、オブジェ製作における関係性としては発注者が私で、受注者が地元の商工会の方々ということになります。


こうなると、私のデザインしたものの意図・概念・形を他者に伝えるという過程が必要となります。


ここで、私は気づきました。


デザインを伝えるのってむずかしいなあああ?


とっっっても難しいのです。


限られた時間の中で、デザイン案をまとめ、スケッチを描き、説明文を作成する。


すべて適格にこなすにはまだまだ修行が必要だなと心底思い、絶望しました。


原因として私の語彙力やスケッチなどでの表現力が乏しいという所が大きいことは承知していたのですが、なによりの反省点はほとんど会って話をしていないこと、のような気がしています。


話していないがために、お互いがお互いの仕事の状況などを気遣い、改善すべき点が見つかっても、自力処理しようとしていたことがわかりました。その改善すべき点をまとめて相手に共有するのにもまたひと手間かかりますしね。


ただ、先述したDIYと違い、Do With Somebody の場合は、モノをデザインした人と、作る人との連携は極めて重要で、マストなんだと改めて痛感しました。


モノを作るということは、

自分が思い描いた空想が実現するという人間の根源的な喜びを発生させる行為であり、

同時にそれを実現させるまでに踏む過程は非常にリアルで、

空想をぶっ壊してしまうくらいの残酷な現実を受け入れる行為だとも言えるような気がしました。


今回は結果としてすごく目を引くものが出来上がり、私の一番の狙いだった 人を中に引き入れるという効果も発揮されていて、地元の方々にもお褒めの言葉をいただきました。


ご協力してくださった臼杵市中央通り商店街振興組合の皆様、ありがとうございました!





久家 孝允 / takayoshi kuga

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